2021-03-23・25・27 Filed Workshop

先週から今シーズンの圃場もスタートしました。
まだまだ動きはないように見えるのですが、腰を下ろして目をやると多くの芽吹きを見ることが出来ます。

春分の日が過ぎて播種盛んとなる時期です。
しかしJHSでは以前ほど播種で大騒ぎすることは無くなりました。
それは多種多様なherbたちが既にJHS圃場には自生しているからです。

これまで私はできる限り原産国より種子を入手してきました。
私にとって初めての種子との出会いが沢山あり、そして多くの感動と失望を同時に味わってきました。
数えれば200種類以上の種子に出会い、播種してきたことになります。

その扱いは、過保護にするでもなく、無理強いするでもなく、貴重な種を大事に発芽さて苗を作り、定植後はその苗を信じ苗に任せて、結局私がしてきたことはその子達の周りの環境管理だけでした。
その結果残った者だけが、今現在自生という形で生息しているのです。

原産国との環境の違いや気候変動もあり、一回の播種で自生まで辿り着けない子達も半数以上います。
その場合は、数年にわたって再度播種をし続けるのが私のスタイル。
それでも自生に至らないherb達は追い求めはしない。
お互いにご縁が無いのだと思います。
無理をしてもお互いが辛いだけだし、お互いが必要としていないと結論しています。
私にとって植物の自生はとても尊いものなのです。

そんな訳で年々herbの新規播種が減り、春、圃場に芽吹く中から、自生種を中心に多年草のエリアの振り分けをしています。
一年草の子は勿論毎年播種して育苗して定植を繰り返すのですが、その種子はJHS研究圃場の固定種です。
「一粒の種からJapan Herb Science」を実行し、「一目会いたくて」を心に置き毎年この春を迎えています。

正直私は農的にはやっていても生産者ではありませんので、一目会えれば、One seasonご一緒できれば、殆どの私のherb への想いは満たされます。

本年リベンジで播種した種が2種あるのですが、残念ながらまだ発芽に至っていません。
今年はご縁がないのかしら?

今考えてみると15年ほど前までは安全で学名に忠実な多くの種子が各国から手に入れられていたように思います。
しかし残念な事に現在はまともな種子を手に入れる事が非常に難しく感じられます。
昨年はびっくりするような種子が届いたり、一方では検疫所より多くの証明書添付を強いられ、敢えなく川崎検疫場で処分されたりと本当に困難さを感じずにはいれない状況です。

しかし既にJHSの圃場には自生している子たちが大勢いる事に、過去において恵まれていた事に感謝して、今シーズンもherbたちと向き合って過ごしたいと思います。

私の栽培理念は「進化」よりも「継続と持続」を重んじています。
そこには疑問、納得、発見が散在し、多くの学びと経験が得られます。

圃場とそれを取り巻く環境、そしてそこに生息する生物達が、私にとって師匠のように感じています。
昨年印象的だった出来事はひばりの複数回による産卵と子育てでした。

今年に入って早くもherb達から問いかけられていることは?
多年草の種子化とその環境整備のタイミングです。
この件も今シーズン慎重に向き合って正解に近づけたらと思っています。

さてWSですが、4月からは例年通り、Laboratory workshop からFiled Workshopに移行されます。
そのためdistanceの問題もなくなるため、木曜、土曜開催とします。
これまでdistance対策にご協力いたただきました皆様!
ありがとうございました♡

今週は
Time::10:00 – 13:000 
Place:JHS 研究圃場 
Expense:¥10,000
Baggage:サイト内 Work Shopよりpulldownで
     herb workshop→「Field workshopでの持ち物」を参照

この時期お天気は変わりやすくなっています。
しかしそのお天気に合わせて私たちが動くのではなく、余程の天候でない限り、植物の状態に合わせて動きたいと思います。
ご理解ください。

では圃場でお待ちしています。
ご自身の春を圃場で見つけてください。
運転にはくれぐれも気をつけてお越しくださいね♡

2021年3月24日Permalink