ハーブをハーブにする

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ハーブは地におろせば自分で生きて行きます。大げさに栽培、剪定などと騒がなくても自分に必要な物を土と太陽から吸収し、環境の危険に対しても自らの芳香で生き延びて行きます。

水が少ない、暑い年はいち早く感じ取り、自らの体を小さく成長させ根を旺盛に張ります。冬の到来が早い年は秋早く実を付け、種を落とし翌年に備えます。私たちが考えるほどハーブの知能は高く、優秀です。

一方でハーブは旺盛に成長をします。まるで雑草の様に・・・・・しかし元々雑草などと言う植物は存在しません。雑草とは個人に取って役立たず、必要とされない植物を一方的に雑草と総括して呼んでいる様です。

ハーブも役に立ち、必要とされなければ雑草です。薬用ハーブの多くが眺めても地味で、触れても芳香を感じ取れない物ばかりです。

例えば写真にあるハーブをハーブにするには?

カモミールは種が落下したり、風に吹かれ飛び散り、そして翌年は勝手に自生します。落下した種子より風で飛ばされ着地した所に繁殖する方が多い様です。発芽した物を人工的に移植すると丈が伸びきれず非常に背の低い株となります。時期が来ると一斉に開花を始め、株の間引きを行わない限り辺り一面がカモミールの草原の様になります。その勝手に自生した所に、別のハーブが自生していると悪くすればカモミールに殺されてしまう状態です。

収穫は花を数個ずつ採集して行く為時間がかかり、半日がかりで生10K(乾燥で1.3K以下)がやっとと言うところです。結局は収穫が追い付かず短い収穫の旬を終えてしまいます。

乾燥は葉物のハーブに比べ難しく、中央にあるマウントの乾燥が完全に仕上がらず保存中にすべてを台無しにしてしまう危険性があります。また、乾燥させた事によりマウントに存在する薬効成分(黄色い粉)がこぼれ易くなるため注意が必要です。

活用は他のハーブと同じく多くの場面で活用する事が出来ます。

今年のJHS圃場に自生したカモミールは約2割がハーブとなり、8割が雑草となってしまいました。

この問題点は明らかに発芽した時点での間引きコントロールが甘かった点にあります。

この2割を来春迄に100パーセント維持する為にカモミールのドライハーブを活用する事を努力します。

 

 

 

 

 

2015年12月27日Permalink