2020-11-19Filed Workshop

今年はたくさん収穫しました

2020 Westindian lemongrass

でもヤギさんに食べられてしまいました。

冗談です🤣
ほんのデザイナーさんのいたずらで😂

さて今の圃場は、Lemongrass の冬越えのためのチロリン村の整備も整い、あとはlemongrass sectionの地温を上げる整備を残すだけとなりました。                

これは新しい実験で、堆肥会社サンシンの社長よりのご提案で、来春に向けて研究圃場で実験することにしました。

踏み込み温床の様な自然界に存在するものだけで行うのですが、より科学的で私にとっては興味深い方法です。

上手くいけば、インド、アフリカを原産地とする多くのherbたちが、冬季のセカンドハウスでの時を過ごすことなく、圃場に留まり自生し続けることができます。

神奈川県下最冷地に位置する相模原市緑区のJHS研究圃場にて、既に私の手を煩わす事なく、確率は低くとも自生のまま冬越えしているlemongrassやgeraniumが実際に存在しています。

確率的にもう少し上げ、そして安定的に自生をさせたいと思っています。
長い年月をかけようやくherbの方が学習を重ねこの地に歩み寄ってくれた事は、愛おしくさえ思えます。

寒冷地と暖地との境界線上に生きるJHSのherb達はだめ元、命がけで一冬一冬を生き抜き、自生しているのです。
一瞬一瞬を懸命に生き、だからこそ芳醇な芳香を蓄え、それを私たちに提供してくれています。

でもあと少しなのです。

地中海沿岸を代表するヨーロッパのHerb達は本来氷点下には強い植物。
しかしその条件として雪下を要求してきます。
ましてや、アフリカ、インド、南米原産のHerbにとっては尚更、この地は決して心地よい地ではないのです。

雪は積もらず地上部は枯風に吹きさらされ、地下は夜露朝露で湿度が高いため霜柱で持ち上げられ、本当に踏んだり蹴ったりの悪環境で、私としては残酷すぎて毎年目を覆いたいほどの気持ちにさせられてしまいます。

せめて今年はこの実験が成功して、少しでもherb達が楽に冬を過ごせる様にしてやりたいという思いに心を向けています。

JHSのherbたちは、意地が強い。
意地は悪くても張りすぎてもだめ。
でも強いことは力そのもの。
生き抜く力、生命力につながっています。

意地が生み出す芳香成分は本当にたまらない香りで、私たちをノックダウンさせます。

私は当初、香りの質を探求するところまでは考えてもおらず、ただこの一粒の種から生まれる植物を一目みたい!会いたい!一心でここまでやってきたのですが、いつの間にか、植物の意地が生み出す芳香成分の世界に引き摺り込まれている様です。

aromatherapist でありながらこんなことを言うのは何ですが、精油とは違う植物全体、全身が持つ香りに魅了され、不思議を感じています。
精油は人で言えばホルモンに近いと思われますが、ホルモンは人の持つ全てではありません。
他にも血液や、リンパ液などそして内臓や筋肉も骨もあって人という個体ができています。

植物も精油だけが命であったり、全てではないのです。
雌蕊や雄蕊、茎や、根など多くのものが一つになって植体が作り上げられています。

また、herbは精油(揮発性を持ち、油脂に類する油性分)を抽出す部位だけが芳香性をもっているのではなく、薬効があるかどうかはさておき、多くの他の部位にも精油以外の別の香りを有しています。
例えばクロレラ成分の香り、澱粉質の香りなどです。
植体の部分、部分に独自の香りを持ち、種の香り、葉の香り、茎の香り、根の香りと。。
それら全てを総合して一つの「herbの香り」が存在するのです。
herbの香り>精油 ということです。

その香りはもちろんそのherbから取れる精油よりも、まるでレイヤーをいくつも重ね合わせた様な奥深い、奥行きのある香りを有しています。。

精油は植物由来の薬品と考えた方がいいと思います。
medicinalとしては外せない重要な位置づけで、効果適応にも優れています。
しかし薬品ですので、深い知識を持って接していきたいものですね。

最近「薬用」、つまり「Medicinal」と言う意味を軽んじてherbの乱用に近い場面に遭遇することが多く、私自身もそこだけは尊重し、今私の周りにあるハーブ達と向き合わなくてはいけないと身を引き締めている今日この頃です。

さて19日のWSは?
お天気も良さそうですね。
でも研究圃場でのWSも行ってもあと4回。
寂しくもあり、満足もあり、やり切った感もあり、気持ち的には複雑です。
残された4回で何をするか?
貴重ですね。
収穫・冬準備・土づくり・環境整備????
優先順位では、とにかく冬準備です。

そこで、アフリカ、インド原産の子達のために、地温を上げる仕掛けを施したいと思います。
あとの3回が雨となっても、それさえしておけば他は諦めがつきますし、それらは11月30日までに天候と相談しながら少しずつでも進めることはできます。

19日ご参加の皆様は、どうかそれぞれに、herb達への今年の感謝の気持ちを伝えながら、向き合っていただければ幸いです。

私たちが、2020年も常に豊富に失敗も許され、心ゆくまでherbからのメッセージと恵みをもらえたこと、実験させてもらえたこと、に感謝したいと思います。

よろしくお願い申し上げます♡

Time:9:00-12:00  
Place:JHS 研究圃場(お間違えのないように)
Expense:¥10,000
Baggage:圃場セット(HP:WS→H.WS→Field WSでの
     持ち物参照)段落

朝はかなり冷えています。
脱ぎ着しやすい服装が良いかと思われます。
風が吹くともう冷たいです。
各自温かい飲み物をご用意ください。

お気をつけていらして下さい。
お待ちいたしております。

2020年11月18日Permalink