2020-11-07 Filed Workshop

2020年不作の年?

終わり終わりと言いながら、11月、後片付けの月となりました。
太平洋高気圧も安定し、冬型の気圧配置。
台風の被害もなく2020年が終わろうとしています。

2020年梅雨入りの時に、今年は不作の年と頭をよぎり、その感が当たり、
長梅雨が影響しました。
自然の中での栽培は気候変動をもろに受けます。
花壇や、プランターや小規模栽培では起こらない影響を受けます。
でもそれが植物と織りなす共創が人の手には創造できない、力強い姿を生み出していきます。

その創造された姿を人は見て美と感じるかどうかは、受け止める人の美学によります。
長く植物と付き合っていると、その猛々しい、力強い、生き様は私の目には美としか写りません。

2020年それはまさに美を見せてくれました。
不作だの何だのと言うのは、恵が欲しい、欲がある人に取っては一大事です。
でも欲を捨てて自然の中で植物と共に生きていると、むしろ大変な年だったからこそ共に生き抜いた喜びがあります。

私たち人間にとっても、2020年は長雨、猛暑、夏の短縮、気温変動、と迷いを感じるシーズンでした。
それと同じ様に、JHS薬用植物研究圃場のハーブたちも今年は本当に迷いを見せてくれました。
JHS GARDENのハーブたちが何も起きていない様に過ごしていたのとは大違いです。

これは、何が、どこが違うのでしょうね。
人が住むエリアでは
水がなくなれば水がもらえる。
風の流れも、太陽光線も違う。
水が多くなっても、排水環境が整っている。
虫や動物が限りなく制限されている。
こう言ったことが影響しているのでしょうかね。

今年の圃場のハーブたちは、とにかく先を急いでいました。
花の開花が早く、また、開花期間が短く、瞬間勝負でした。
動物たちも、色々とやってくれました。
鹿や鳥たちの動きにも変化がありました。

そんな中、今年も強く、そして要領よく、やるべきことを順調に淡々とやりこなして、安全にシーズンを終わらせ様としているのは、自生のキャリア順だと言うことです。

やはり植物も伊達に長生きしているのではないのですね。
ちゃんと毎年、毎年学んで生きているのだと言うことです。
私たちも学ぶべきところです。

でも傷つき、気候変動のあおりを受け、ボロボロになった若い子たちも生き延びています。
一つ学び、きっと来年はさらに成長してくれることと思います。
エールを送りたい気分です♡

今年は私の方は、昨年からのちょっとした失敗で、広い面積を面倒みることになり、外回りの環境整備に追われ、なかなか中に入ることができず、とにかく生きさせることのみの、最低限のことしかできませんでした。
でもこの11月でそれも全て解決し、元の私の力量にあった面積に戻し、また以前の様に中に入る時間が持てそうです。

来年は長らくそのままにしていた交通整理を徹底的に行うつもりです。
すでに圃場内は半分ほど、3mの杭打ちが終わっています。
3mスパンのドット栽培を進めていきます。
冬に向けての移動は危険が伴いますので、万全を期して来年の春雨時期より行うことにしています。

今はそのための土づくりに着手しているところです。
これまた誰も知る人がおらず、私の感による実験です。
でも感触的にはあの子たちが何を望み、好むかがわかっているので、ただそれを頼りに全力を尽くすだけです。

私の中でも、見えてきた事があります。
上手く表現できませんが、初めに置かれた位置に長くその場所で生息するハーブ。
そこがヒントです。
人が引っ越しせずに与えられた家に一生住み続けるとしたら?
人は心地よくその家で一生を過ごすために何をするでしょうか?
そこがヒントなのです。

植物も、人も、菌も皆生物です。
そこを忘れずに、課せられた位置でディスタンスをお互いに保って生きたいですね。

シーズンも終わりだと思うと色々なことを考えてしまいます。
でもやるべきことも同時に進めています。
画像の様に、不作とは言えこれでもほんの一部です。
これで全部と思って写真を撮ったのですが、整理していたら、別の場所に同じぐらいの量のドライに仕上げた加工物が出てきて、もうな並べるのをやめました笑。

まぁ、不作不作と言っておきながらたくさん加工したものです。
それを見て、やっぱりあの子たちも不作なりにこんなに恵みをくれたのだと。
感謝のほかありません。
ただ単に、綺麗です!!
あの子たちの独特の色彩美があります。
収穫、加工物全てを眺めてみて、2021年は、calendula /marsh marrow/ pachouli/acetcellaですかね?
でもこれ全て鹿の好物なのです!
そこをどうクリアーするかです笑。

私は一年のうち、興味を引かれるハーブとだけ向き合いますので、全く収穫せずに環境整備だけしてあげて、また来年と挨拶だけしてお別れするハーブもたくさんあります。

忙しくて手が回らない事実もあるのですが、仮に時間があっても何故か興味が惹かれない時は眺めるだけなのです。
勿論、その子のことを嫌いになったわけでも、興味が無くなったわけでもありません。
でも「今シーズンじゃないんだよねぇー」って感じになるのです。

皆さんはご自身のハーブとどの様なお付き合いをしているのでしょうか?
長く付き合っていくうちに、今の私の様な感覚が理解できる様になるかもしれませんね。
お互いが空気の様な関係です。
お互いが気張らない関係の中で見えてくるものがあります。

さて今回のWSは?
tea treeの冬籠のお手伝い。
lemongrassの保険株作り
rosemaryの収穫
vetiverを土壌改良剤として使うために、青いvetiverをvetiver トイレの内側をカットして、資材づくり
そんなところでしょうかね?
どこまでできるかわかりませんが、3時間でやれるところまでやってみましょう!

Time:9:00-12:00  
Place:JHS 研究圃場(お間違えのないように)
Expense:¥10,000
Baggage:圃場セット(HP:WS→H.WS→Field WSでの
     持ち物参照)

朝はかなり冷えています。
脱ぎ着しやすい服装が良いかと思われます。
お気をつけていらして下さい。
お待ちいたしております。






2020年11月3日Permalink