植物性有機農法によるハーブ栽培

JHSは当初一粒の種へのこだわりから始まりました・・・

苗を種から自分の手で育て、農薬を使わない事、化学肥料を与えない事で、良い苗が育ち、犯されていない健康なハーブの収穫が出来、危険性のないハーブの活用が可能になると信じて栽培を行っていたのです。
しかしその栽培を繰り返す中で、その土台となる「土壌」に危険性を感じるようになりました。

過去に有機JAS認定資格関連のセミナーを受講したこともあり、現場の有機農法についてはある程度の知識がありました。
しかしただの有機栽培では納得のいかない事が多くあり、アロマやハーブそして代替療法に携わる方々が好まれる「植物由来」というキーワードに基づいて土壌改良の研究を始めることにしました。

研究圃場の確保は、あちらこちらと引っ越しを重ね、なかなか落ち着く事が出来ませんでした。
しかし長い間休耕となっている農地を1反ほどハーブ栽培に使ってもいいと快く貸して下さる方と巡り会い、この研究をようやく始められる事になりました。

しかしその1反の状態は、スギナとワラビの根が張り巡った酸性土壌でした。(この農地が現在のJHSの研究圃場となり野菜の栽培も含めて1反5畝となっています。)

スギナとワラビの根と言えばこれが大変なことだと言うことは農業をされている方ならおわかり頂けるはずです。
私一人の力では到底理想の圃場に仕立てる事は技術も知識も不足なため不可能なことでしたが、以前から圃場作業で私が困った時に色々とご指導頂いている荒井さんが快く力を貸して下さる事になり、荒井さんの日々の努力によりようやくその一反は圃場らしく改良されていきました。
その間私は、別の農地に着手しました

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畜糞(鶏糞)の効いた1反
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下層に木のチップが厚く敷き詰められその上に赤土が盛られた3反
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そして産廃地を改善した山の1角5畝ほど
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更に剪定枝に機能性を持たせた堆肥を剥き込んだ専業農家さんの5畝
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・・・気づけば6反(1800坪)近くにハーブの定植をしていたのです。
全て土壌の質が異なる農地を借りてのハーブ栽培の実験は私に多くの現実を教えてくれました。

そのような実践の中で、植物と人間にとって何が「穏やか」であるのかが見えてきた気がしています。
今私はそれを踏まえて、穏やかなHERB農法を確立しつつあります。
勿論、この研究に終わりはなく探求は続くのでしょうが、少なくとも探求していくその方向性だけははっきりとしています。

ハーブのための「植物性有機農法」にこだわり続けたいと日々圃場の調整をしています。

現在、JHSのハーブ栽培に興味を持って理解して下さる方々の輪が神奈川県下に広がりつつあります。
専業農家、環境事業、社会貢献に携わる方々のご協力ご支援により、JHSのHERB農法は「偽りのないHERB栽培」を可能にしています。

Japan Herb Science  石井智子

2011年1月9日Permalink