免疫を高めるEchnaceaについて

最近の健康ブームで色々なサプリメントが横行していますが、その中の原料にエキナセアの文字を目にします。実際に栽培している側からみると、あれほど採取が大変なエキナセアの根が含まれているのにこの安価はいったい何?という疑問を持つのもしばしばです。バードックやリコリスも栽培していますが、これらに並べてみてもこのエキナセアは最強の根物と言っていいでしょう。本来ならば重機を投入して収穫しない限り途方も無く大変な作業が強いられます。しかしこのハーブの薬効を考えると健康維持には最適です。体調が崩れているとき、疾病のかかり始め、病後の滋養などポイントを押さえて活用する事をお勧めします。毎日、サプリメントとしての摂取は私はお勧めしていません。それはかなり強力と感じているからです。簡単に言えば自分の体調によって体が欲している時に使うとこのエキナセアのパワーを感じる事が出来ます。植物的には種類があり、使用部位も色々なご意見があるようですのでここに整理しておきたいと思います。

 purpurea

【英名】Echnacea

【学名】Echinacea angustifolia エキナケア アングスティフォリア

【別名】Echinacea purpurea エキナケア プルプレア

Echinacea pallida エキナセアパリダ

【和名】ムラサキバレンギク

【名の由来】Echnaceaはギリシャ語のechinosエキノースつまりハリネズミに由来しています。エキナセアは開花後多くの種を持った流線型を横にスライスした様な実を残します。それがハリネズミに似ている為です。angustifoliaとはラテン語で細葉の意味を持っています。和名のバレンは馬簾と呼ばれるまといの飾りにエキナセアの花が似ている事からついたようです。

【生体】3種類のエキナセアは似てはいますが夫々に違いがあります。Echinacea angustifolia はその頃の資料や絵を見る限り、アメリカインディアンが感染症及び悪性腫瘍の治療に使っていた事で有名なエキナセアです。学名が示す通り花弁は細く花弁同士の間に隙間が目立ち、色も少々ピンク色が脱色された様な色で、葉も細くあまり奇麗ではありません 。Echinacea purpureaは花の色も本当に紫に近い奇麗なピンク色をしています。葉も angustifoliaに比べると丸みを帯びてつややかで柔らかい感じの葉を持ち、切り花に適する様な姿を見せます。どちらかと言うと園芸種として使えます。 Echinacea pallidaはEchinacea angustifoliaの様な野性的な様相を見せます。しかし色はEchinacea purpureaに近いです.

【香り】残念ながらこれと言った特徴的な香りは持っていません。

【活用】Echinacea angustifoliaは伝承的には根を使用します。近年免疫刺激特性があると言われた事から地上部全草の乾燥ハーブがティーとして売られているようです。ネーティブが使用した部位はangustifoliaの根だけです。angustifoliaの根は直根で2m近くに伸び、抜根して採取するのに苦労させられます。1年〜2年目の花の咲いた頃秋掘リします。乾燥には手間がかかり半年近くかけて完全に加工しなくてはなりません。カビで台無しにする事も少なくありません。仕様に際しては薬効が強いのでプロの処方に基づいて摂取した方が懸命です。白血病や結核で体力を失っている患者に滋養をつけようとしてエキナセアを与える等決してしてはいけません。進行性疾患にも使ってはいけません。健常者が、いわゆる風邪やインフルエンザ、気管支炎等で症状がつらい時に使用するには良い選択でしょう。ハーブを服用する時の原則ですがこのような薬効の強いハーブについては特に長期での仕様は避けるべきです。参考迄に英国ハーブ薬局方ではangustifolia種の根を収載しています。ドイツのコミッションEモノグラフではpurpureaの開花期の地上部と pallidaの根を収載しています。

2014年10月12日Permalink