人間の健康と現代社会
現代社会に置いて健康維持を実践する事は大変困難な事です。
アロマセラピーを行っている中で健康維持を考えると、現代社会から脱出しない限り不可能にさえ思えてきます。
コンサルの現状
1食生活と整ったサーカディアンリズム
第1にコンサルにおいて力を入れているのは先ず基本として、食生活とサーカディアンリズムを整える事を提案しています。
これが健康の源なのですが、多くのケースにおいて、食生活は目を塞ぐ程の乱れ、そして睡眠時間を始めとするサーカディアンリズムの乱れ・・・これ等の原因は主に経済生活を営む為に酷使せざる得ない環境に置かれているからです。
2芳香植物を含む薬用植物の活用
次にコンサルにおいて皆さんにお勧めしているのは、薬用植物の上手な使い方です。
何か不安な情報、感知、を受けた時に化学薬品に依存し、簡単にそして即効性を求めるのではなく、薬用植物を活用して健康維持に努める事を指導しています。
又、実際に不調を抱えた時の正しい判断と処置についても、第1に医療機関での診断を仰ぎその診断を基に可能である限り薬用植物を取り入れて免疫力を高める事の2点を指導しています。
3ハイドロゾルの価値
2で結果が得られないケースや、より強い対処が必要と判断した場合、又次項にあげる4項において改善が見られ快方に向かったケースにおいてのコンサルでは、ハイドロゾルによるセラピーを薦めています。
ハイドロゾルは精油に比べ効果効能の資料、情報が少ないものですが、精油と違って水溶性と言う利点があり、非常に身体に対して穏やかであり、使い易く、効果のあるものと判断しています。
現在JHSでは研究圃場で栽培している品種の80%を毎年蒸留してハイドロゾルを得ています。
中でも効果範囲の広いものはLavandura系のハイドロゾルです。
他にもレモンバームや、マージョラム、ローズマリー、ヴァイテックス等も使用しています。
ハイドロゾルは主に飲用で活用しています。
セラピスト側からみた精油
1究極の植物療法
一般的にアロマセラピーと言えば精油の活用に直結して理解されているようです。
又、特に経験値の低い若いセラピストの中には精油に始まり精油に終わると言った悲しいケースが見受けられます。
精油に依存し過ぎ、過信し過ぎは危険な考え方です。
アロマセラピーにおいて精油の活用は究極のセラピーと受け止めるべきです。
2精油の位置づけと正体
精油はロハスな療法過程を見据えて、その到達に精油があると位置づけるべきでしょう。
精油は個々の植物が持つ精霊なる植物の身体と理解すべきです。
これは宗教でも妄想でもなく実際です。
しかしそれが理解されていないとすれば、卓上の理論で精油を理解しているからに過ぎません。
多くの異なる薬用植物から精油を得る過程を実践すればその事は容易に理解される事です。
また、精油の使用において、必要と判断した量の1ドロップでも過剰に、又1ドロップでも少なく使用する事は、莫大な薬用植物の量に匹敵する事を認知しておかなくてはならなりません。
植物から精油を得る過程を実践していない又は、化学者としての経験が無い場合は特にありがちなケースです。
慎重に精油を扱わなくてはなりません。
その上で、精油を究極のセラピーと位置づけて活用する事は驚く程の効果、結果を得られます。
実際に慢性気管支炎にかかった場合でも充分に食事、ハーブ、ハイドロゾル、精油を用いて短期に抗生物質を投与する事無く完治する症例を何例も持っています。
完治するだけではなく免疫も高くなるようです。
結論
理想的でロハスなアロマセラピーを含む植物療法を実践する事はかなりハードルの高い事です。
価値ある方向性を秘めているこの伝承的植物療法を「精油に始まり精油に終わらない」そして「現代社会から脱出し無くても可能にする事」が大きな課題です。
JHSではこの使命を果たす鍵は、「植物と向き合う事にある」と言う仮説をたて、実践と検証を行っています。
Japan Herb Science 石井智子