今年は後半余裕ができたため、圃場内部の手を入れすぎてしまったような気がしています。
そうして迎えた12月。
未だ何が正解かも分からず、2022年シーズンを終えました。
皆様はどんな1年でしたでしょうか?
この1年JHSは?
前半は圃場作業での機械化、そして後半はこの圃場から生まれる収穫物の加工に特化して過ごしました。
11月、12月は、久しぶりの加工改革にトライし、ラストスパートをかけて多くの課題や進化を得ました。
まるで、ハイシーズンを過ごしているかのような忙しさの12月でしたが、
その結果、2023年は栽培と並行して収穫と加工そして蒸留のバランスを考えなくてはいけないという課題に気付かされる終演でした。
私は何かを行うとき、安定性を保つもの、変えられないものがあればそれを1として他を配分すればいいとしています。
その1に当たる部分が、JHSにとっては彼らの生育です。
その生育は安定性があるかと尋ねられると、気候変動、今年は豊作、不作と細かいことに目を向ければ安定しないようにも捉えがちですが、基本彼らは変わることはないと感じています。
彼らの生育を1とする理由は余程の災害的なことが起きない限りは、ある程度のキャパを持って毎年淡々とherbたちは生き抜いていくからです。
一番安定せず、その上一喜一憂して生きているのは私たち人間ではないでしょうか?
したがって、来年も私はherbを1としてそれに沿うことにしています。
今年はmintから多くのことを学びました。
JHSの圃場には17-8種類のmintが生息しています。
多くの種類からしか学べない事ってたくさんあるのですよね。
同族の数種の子と向き合っていて、自分の中ではそれが答えと信じていても、そうでない事を別種の子から知らされてしまう様な感じです。
全ての植物にはそれぞれ学名として属名と種小名が付けられています。
平たく言えば、どの子もmint、これが族、だけど更にEnglis mint だのPepper mint だのと細かく分けられている、これが種小なのです。
数種のmintしか生息していなかった頃からすれば、私のmintへの理解は今では大きく変わっています。
簡単に言えば、目先の事実よりも根本の理解ができる様になった感じです。
mintを総括的に捉えることで、不作、豊作といって振り回されることがなくなってきました。
herbを1として向き合うには、その大胆さが必要不可欠という事も今年の気づきの一つでありました。
しかし大胆であれば良いというものではなく、もちろん繊細さも必要です。
同じ種の中でも、向き合い方を変えて深く観察する事も大事な事なのです。
例えば大きく広がる1種のmint。
収穫の時期をずらしてみたり、構ってあげるものと放置するものととに分けてみたり、色々です。
同じ種の中でコンペする事でも多くの事を学ぶことができます。
一点だけを見つめ、一粒の種から始めた私のハーバルライフ。
思えばその一粒の種を得たのは18歳の時。。。
45年と言う時を経て、今ではherbは私の一部となってしまいました。
当然、捉え方が変わるのも仕方ありませんよね。
来年2023年も「大胆かつ繊細」をテーマにJHS研究圃場で奮闘したいと思っています。
この一年、JHSにご興味を頂きありがとうございました。
来年も引き続きよろしくお願い申し上げます。
皆様もどうか健康で良き新年をお迎えくださいませ♡
2022年12月 晦日 Herbalist 石井智子