2022 JHS Herb Times Vol.7

このEcinaceaがネイティブが愛したEcinaceaです。

お盆を前に暑い日が続いています。
圃場は7時を過ぎると、人間にとっては過酷な状況になってくるこの時期です。

一方私は理想を捨て、ただ私の出せる限りの労力を毎日圃場に捧げることしかできない日々が続きます。
努力できることと言えば、最大の効率を目指して、手順を組み立てることだけです。

例えば、一つのHerbの管理から見れば、そのサイクルは前日からのスタートとなります。

進めたいHerbを前日に決め、前日の7時から8時に、その周囲の草刈りをします。
もっと早い時間帯に行いたいのですが、農機具は音が大きいので、近隣の方の迷惑を考えると、この時間帯からしか始められません。

この暑い夏の時期は、2時間も置いておけばその刈り取られた草たちはくたっとなっていい感じの含水量となります。

その2時間の間に、先に圃場周囲の草の管理をします。
取り囲む周囲を少なくとも5mを基準に常に10cm以内の丈にコントロールしておくのが私の中での理想です。
これは圃場内にそしてHerbたちに常に風が流れるようにしてあげる一つの手段です。
余力があれば、駐車スペース、格納庫周囲の草もコントロールします。

そして後半は先に倒しておいたHerbの周囲の草を耕運機で、軽く土にすき込んでしまいます。

これで前日の圃場の下拵えは終了で、10時には作業をやめ、帰宅します。

翌日早朝、5時から7時は前日に下拵えした、Herbの周囲に腰を下ろしてHerbと直接向き合い、7時まで足元の整理をしてあげます。
それを過ぎると、上から下からの熱にサンドイッチされてしまうからです。

こんな流れの中、最も重要なことは、どのHerbを優先的に選んでいくかです。

収穫は、その日の余力で最終時間に行います。

加工までの鮮度を最大限に保ち、植物が夜間に翌日生きる為に蓄えたエネルギーを回し始める頃となります。
本当は夕方の収穫がベストなのでしょうが、夕方はJHSの圃場ではぶゆや虫たちの動きが盛んになるので、避けています。

夕方の収穫は土も、植物も「0」にリセットされる最もベストなタイミングなのですがね。

このことを考えると、理想に近づけたいのですが、2択となればJHSは収穫よりも土を大事にしているので、夕方の0リセットは目を瞑っている次第です。
しかしHerbの夕方0リセットを諦めたとしても、土が良ければそれほど気にすることもないと楽観視しています。

理想はいつになっても遠いものです。
私の力不足、信念不足につきます。

今年は何故かワイルドフラワーのように繁殖したSt.Johon’sWort

さて、今年の気候により、Herbたちは色々順応しようと面白い生育を見せてくれています。
特に繁殖や色素にその変化を見せています。

人間にとってはそれが不作、豊作として映るのでしょうが、あくまでもそのジャッジは得ができるか?楽しませてくれるか?にすぎません。
植物にしてみれば、永遠に昔も今も、その年その年の気候に順応し必死で生きた証なのです。

どう受け止めるかは自由なのですが、植物から得るものは少なくともその年に必要な成分を蓄えていることに変わりありません。
例えば、色素が強くなるのは紫外線が強いために植物が生み出す成分なのです。

一例ではポリフェノールの一つであるフラボノイドは紫外線が強い年は多く含まれるようで目でもそれは容易に理解できます。
そしてフラボノイドは抗酸化作用に適するものでもあります。
つまり、人間も紫外線によるダメージを受けるときは多くのフラボノイドを摂取する必要があり、それを植物から得ることができます。

また、猛暑と言われる季節、その年には人間は油断すると体力を失い意識的な強壮が必要となります。
内臓にとって苦味成分は必要であり、その苦味成分も紫外線の影響で植物は多くを溜め込むようです。

今年のMintたちにはそれが顕著に現れています。

しかし見た目には、今年のMintたちは少々葉の様子が色濃く、多少濃縮されたような姿を見せているのも事実です。
味は、「濃く、メントールが奥深く、少々の苦味を有する」
姿は「力強く、茎が太めで、硬い」
と言ったところでしょうか?
JHSでは17種類のMintが自生して居ますが、どれもそれぞれにその共通点を見せています。

そのようなHerbたちに私は囲まれて、「熱中症はよりも今年は紫外線に注意しないといけないのだな?」と学びを得ている次第です。
圃場では身をかまっている余裕はほとんどないのですが、珍しく私は、サングラスをかけて、ビタミンの補給に勤しんでおります。

Elderの花は小ぶりで早々に開花期を終了しさっさと実を結んで色づいてきています。

さて今年のElderですが、花が小さかったです。
小さいと言うよりもコンパクトにまとまって花どうしが寄り添っているような感じにも見受けられました。
私の本意でないネットによってか? 鹿🦌たちの餌食にならず無事生育しているのですが、このまま進むと収穫期は前倒しのようです。
おそらく酸味の強いベリーに仕上がるのでは?
そしてアントシアニンの色も鮮やかに出るのではないかと予測しています。

全てのHerbたちが今年はさっさとやるべきことをやって生きているような感じがします。
「そんなに先を急いでどうするの?」
と話しかけながら環境整備に勤しむ毎日が過ぎているのですが。。。。。。

植物とのコミニケーションは人と同じく、奥深いものがあります。
地球上で生まれたその地点から不動の一生を遂げる生物は植物以外にあるのでしょうか?
生まれた一点に根を下ろし続け、くる年もくる年もその場で生育と繁殖を遂げて一生を終える。
何か「私にできることがあれば」と言いたくなる衝動に駆られます。
もうすぐ、お盆の季節が訪れます。
人々は楽しみを求めて大移動をする時期。

その頃Herbたちは秋の実りと繁殖のために、活動を休止し静かな休息を得ているような姿を見せます。
私も毎年お盆前後の耕作はそれに沿って手を休めます。
お盆まで後少し、その休息を得るためにもうしばらくの労力を圃場に費やします。

今年のお盆もHerbたちと共に、手を休め、視覚から満喫したいと思います。
その間私は圃場を眺め、本因ではない鹿🦌避けネットを排除し、近い将来「Herb自らによるデザインで鹿🦌との共生」それに思いを馳せらしたいと思います。

静かなお盆でありますように♡

2022年7月30日Permalink