Herb cultivation training 2021/06- 05・10・12

Vetiverの間にWood betonyが開花始めました

皆様、梅雨前のひと時いかがお過ごしですか?
JHS今週はNHKスタジオでの収録もあり、一回しかセミナーを開催することができませんでしたが、ここからまた静かに圃場での日々が流れることと思います。
毎年5月からはイベントと圃場との間で活動する時期ですが、残念ながらコロナ禍に置かれ、JHSの流れも少々変わっています。

しかしそれならそれで、圃場で過ごす時間も増え私にとっては有意義な時が流れています。
先日も一気に圃場の半分を占める面積を整備いたしました。
そろそろLavenderの旬が迫ってくる中での思い立ちから、力が入ってしまいました。
昨年のダメージで珍しく痛手を負った株があるのですが、それでも生き抜く姿に感動させられています。
この子達にとってはいい経験のように思います。
現在14年の株たちのように、芳醇な香りを将来織りなすための試練だったと受け止めています。

最近、私の中だけで感じ始めている事だとは思うのですが?
「味のある人間」ってやはりこれは一夜にして成し遂げられるものではなく、
時間の経過が生み出すもの。
それと一緒で植物(herb)の持つ香りは人の味と同じで、その植物の経験が生み出すものだという事です。

芳醇な香りは時を経て作りだされ、年数を経た株は若い株には無い醍醐味のある香りを放っています。
もちろん収量から見ればある時点、盛りの時期、つまりLavenderだと6年前後の株がJHSの研究圃場においてはマックスに達するのですが、奥行きのある芳香性という事でフォーカスするとその時期よりずっと後半においてピークを迎えているのです。

それぞれの植物が持つ香りの一生は本当に興味深いものがあります。

体勢から観察する限りでは今現在は昨年よりも順調に生育をしていると観ています。
でもこのあとの雨量、湿度、日照によりまだまだ油断できない微妙な時期です。
期待せずあるがままのLavenderを受け入れたいと思います。
皆様もお楽しみに!

German chamomileはおそらく本日の雨により終末を迎えた事でしょう。
来年のためには十分すぎるぐらいの種子を放出してくれたようです。
収量はクオリティーの関係上少なめの今シーズンとなりましたが、大事なことは収量よりも次の年にどれだけ受け継がせることができたかの方が重要となります。
まずまず熟成した種子が豊富に放たれたことに安堵しています。

Blue cornflowerは今シーズンはかなり奥手な動きを見せましたが、満足いく生育です。
初期段階ではほとんどを鹿に食べられてどうなる事かとも案じていましたが、
その事実に反発力を得たのか、本当に頑張ったようです。
自然界の出来事は自然界に任せておいた方がいいような?
でも正直私の心の方が持ちません。
色素もかなり多く含んだようで、これも開花直前に鹿から出鼻を挫かれたせいなのかもしれません。
鹿は食しても成長点を食い尽くすことはありません。
植物がリベンジできるように食していきます。

本当に自然界が織りなす生息の原理はわからない事だらけ。
きっと私は一生理解できないままに終わるのだろうな?と思っています。

JHSの研究圃場では一つのherbが終われば、また違うherbが旬を迎え始める。
この循環が次々に訪れている今日この頃です。

さて、WSは?
来週から梅雨直前の曇りと晴れと予報が出ているようですね。
まぁまぁ天候は良さそうですので、圃場で色々な観察と収穫、定植などをしていきたいと思います。
来週末までのご案内です。

Time:09:00 – 12:00 
Place:JHS 研究圃場 
Expense:¥10,000
Baggage:サイト内 Work Shopよりpulldownで
     herb workshop→「Field workshopでの持ち物」を参照

ところでNHK収録の日の早朝、渋谷へ向かう前に私の原点となった、南区のモナさんに立ち寄り、満開のTea treeを観察してきました。
そろそろ咲き始めたという情報は事前にいただいていたのですが?

社長の桑田氏曰く、今日が満開で最高の状態だとおっしゃっておられました。
確かにタイミングが良かったようです。
本当にふと思い立って立ち寄っただけなのですが、このタイミング、巡り逢いに何か心を引かれるものがありました♡
最高の状態での植物との出会いは本当に一瞬だけ、ピンポイントですものね。

皆さんもご存知のこととは思いますが、この子供、JHSの圃場にはすでに来ているのです。
しかし7年経ってもまだ本気で生きる気にはなっていないようで、でも毎年、「生きてるよ!」って証明するかのような姿は見せてくれているのです。
本当に悩ましい。
ただただその気になってやる気を見せてくれるまで、私は待つしかなさそうです。
でもあまり遅くなるとこのような姿を目にする前に私の方が死んでしまいそうです。
木の都合があるのでしょうから仕方のないことですが、木は草とは違ってこれも一夜にして成長するものではないので。。。
木の持つ魅力、凄さはそうやって育まれていくのでしょうね。

では今週末そして来週、皆様にお会いできます事を楽しみにいたしております。
くれぐれも気をつけて運転されていらしてくださいね。
事故のないように♡

2021年6月4日Permalink