Lemongrass蒸留

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レモングラスは根元の輪形部分に多くの香りが含まれていると言われています。しかしティーの場合、根元、葉先、内径と部分ごとに分けて飲んでみると、どれもバランスが悪い味で、全草を利用した方が美味しく飲めることがわかりました。

毎年多くの収穫に追われ全てを活用できず、せっかく育ったレモングラスに申し訳なく思っていました。長きに渡り栽培してきたにも関わらず、蒸留をした事がなく毎年今年こそと思いつつ実現させられないままでした。

蒸留には品種に関わらず多量のハーブが必要となります。これは栽培していなくては得られない量です。逆に言うと多くの収穫を一気に活用するには最も効率の高い加工法とも言えます。15年目にしてレモングラスの蒸留を行いました。

精油はフレッシュ5Kに対しての収量なので大した量は取れませんでした。JHSのレモングラスはWest India Lemongrassですので、香りは濃厚で甘い香りがしています。一般に購入できるレモングラスの精油よりも濃厚でありながらレモングラスの独特なエグ味的香りはありませんでした。なかなか表現出来ないのですが、East India Lemongrassの独特な香りがごく僅かとは言え、West India Lemongrassにも含まれています。しかしその香りが殆どないと言った感じの精油を抽出する事が出来ました。

蒸留水は紛れもない極上のハーブティそのものの味がします。普通にドライハーブをお湯を注いで入れるハーブティよりもアクのないクリアーな澄んだ味がします。甘みもありまろやかな味わいです。毎年私たちに必要な量は十分に採れますので、JHSでの蒸留による蒸留水の抽出時間は2時間以内のものです。一般には精油を取った後4~5時間蒸留をし蒸留水を得ているようですが、これも精油と同じで私たちの欲しい成分は初期段階で抽出され、後半に取れる成分はやはり味的にも良いものは取れません。また時間に比例して濃度も薄くなっていきます。色々な実験を繰り返した中で、特殊なハーブを除き2時間以内と言うのが私たちにとっては最適な抽出時間と判断しています。もちろん水さえ補給して蒸留すればいくらでも蒸留は続けられますが、雑身なしの2K、2時間、2Lが多くのハーブの蒸留目安としています。これは火力、冷却、気密度その他の条件下によって当然変わってきます。

精油はさておき蒸留水は飲用した結果、消化器不調時にいいようです。特に胃には効果を感じます。胃痛、胃酸過多、消化促進等に効果を発揮しているため、最近では何かあるとLemongrassの蒸留水で対処している次第です。このほかLemongrass蒸留水の効果、効能は多くの書籍等に記されていますが、今の所、検証を行った限りでは上記の効果を認められるに留まっています。

また来年度のLemongrassで新たなる可能性を見つけられる事を期待しています。

 

2015年12月27日Permalink