8月ももう終わり。
2022年夏もJHSの圃場は多くのことを私に教えてくれました。
そしてまた、来年のシーズに向けての知恵も得ることができ、充実して秋のシーズンそして今シーズンの幕を引けそうな気配です。
皆様のハーバルライフはいかがでしたでしょうか?
今シーズン前半を振り返ると、Blue cornflowerの生育がこれまで経験したことのないような動きを見せ、German Chamomileは順調に、そしてCalifornia Poppyは旺盛に幕開けを演じてくれました。
今年のようにCalifornia Poppyを収穫したことはありません。
眠りについてしまう様な感じでした。
今はドライ加工され貯蔵庫に眠っています。
圃場には大きな格納庫の計画が持ち上がり実行した事も2022JHS研究圃場の大きな出来事となりました。
JHS15周年のいい記念事業となったのです。
農耕器具の格納、そして雨天での圃場セミナー、冬越えのherbたちの居場所、などなど一口に格納庫とは言え活用範囲の広いいわば、圃場研究室の様なものが建ちました。
決してファッショナブルでもなく、実用本意の建て方をしました。
それよりも一番思いをかけたのは「災害に強い建て方」でした。
思えばこれまで、自然の中での自然災害という脅威を経験してきた私としては、うわついた気分で建てる気になれなかったのです。
今は、どの子を、この中で、冬超えさせようかとドキドキしています。
そして、その準備もどの手順で?と心が走ります。
9月は、夜長とも言われる長月、秋が訪れる時期です。
ここで天体観測とここの同居人とも言える鹿の観察でもしようか?と思っています。
時々忘れ物を取りに暗くなってから圃場に行くと、多くの鹿たちが一枚横の草原で心地よく集会を開いています。
いつもはそっとして帰るのですが、一度その様子をゆっくり観察したいと言う私の好奇心が騒いでいます。
そして格納庫が仕上がる頃に、VetiverやVitexの強烈な生育と共に、ElderやEcinacea、Lavender……のシーズンを迎えました。
6月には15歳を迎えるLavenderの木も元気に花穂をあげ、5歳の木に負けないような姿と色で開花してくれたことが、私の癒しとなりました。
なんだかその木たちは私と共にここで歩んでくれたと言う一層の愛おしさを感じたのです♡
珍しくLavenderの全収穫を行いました。
この様なことは今までになく、いつもは7割ぐらいの収穫で終えているのです。
ただ、シュートが上がりだしてから開花までの期間がとても短すぎて、収穫作業はなかなかのものでした。
フレッシュで楽しんでいる暇はありませんでした。
JHSでは 蒸留にポイントをおいていますので、一般的な時期で収穫するそれとは全く違うタイミングとなるのです。
フレッシュからの蒸留物としてのLavenderは豊作の年とは言えなかったのが今年の評価です。
Lavenderに限らず私はherbの前では正直でありたいと思っています。
それはherbが本当にピュアで正直に生きているからです。
自分の中で少しでも納得のいかない時は全収穫を諦めます。
herb達と私の間にはタイミングがあり、それを逃してあきらめる時って本当に辛いです。
自分の力のなさをその時は思いっきり感じ、herbに誤り。。。。。
でも「次のタイミングでは逃さず活用させてもらいます、また秋のシーズン!
また来年!」と。。。
エキストラの管理、herbの収穫、収穫後の株の管理、乾燥、等々全てピンポイントのタイミグが用意されています。
ピンポイントといっても分、時間単位ではないのですが、ここでは2〜3日単位と私は受け止め動いています。
一週間単位でなどで考えていたら、とんでもないことになります。
それぞれが毎年毎年好き勝手なことをしてくれるので目が回りそうです。
私は放心状態のまま手前の子から優先順位を決めてただひたすら手と体を動かすだけです。
年をいくら重ねても、慣れて、「毎年こうやればいい」と言った感じではないのです。
どのherbも個性的なパターンを持っている様ですが、そもそもパターン自体を持っておらず、herbたちはフレキシブルに気候の都合に準じているのかもしれません?
herbたちは自然気候の都合に合わせ、私はherbの都合に合わせ、いずれも自分の都合で動いていない。
これが自生の醍醐味なのかもと?
まぁherbたちも必死で命懸けで生きているので、私も命懸け?で向き合うしかない様です。
そんなわけで、2022年Lavenderは一瞬にして多量に収穫したので、全てドライで格納しました。
以前私はフレッシュからの蒸留とドライからの蒸留を相模女子大の分析学の教授と実験を重ねさせて頂いた経緯もあり、まだまだ頭の中に残っている好奇心が騒いでいます。
6月多くのLavenderを収穫しながらふとその好奇心が騒ぎ出し、今年はドライからの蒸留を再びしてみようかと思いを走らせたのです。
これから訪れる真冬の静かな夜の時間。
蒸気を燻らせ今夏を思い出しながら実験してみたいと思います♡
さてLavender収穫の山場を過ぎると一気に梅雨明け、高温でひたすら暑さと向き合うしかありませんでした。
みんさんもそうですよね今年は。
早々と梅雨が明けたかの様になり、猛暑が続き。。。。。
でもまた梅雨の戻りがあったような?
お天気の読みが難しいような夏の幕開けでしたね。
今夏8月はほとんど圃場と家の往復で、時を過ごしました。
圃場では周りの環境整備もまずまずで、これまでになく圃場内に入って、herbたちに一休みさせる環境を整えてやれたと自己満足しています。
実際、毎年8月12,13,14,15,16は土を掘り起こさないことにしています。
シーズン半ばでherbや土にとっては一時の休憩時間ように感じるのです。
「よく観察してみてもほぼ動きがない」と感じたことが度々あり、それ以来この期間は私も傍観するだけにしているのです。
人間でも触られたくない時、放っておいて欲しい時ってありますものね。
ですからこの一時の休暇のために、8月10日を目処にお休みする準備をしてやらなくてはなりません。
私にとっての休暇はただ眺めているだけの休暇なので、何もその準備は必要ないのですが、Herbや土たちは心地良い環境でしっかり休めるようにと準備をしてあげなくてはなりません。
8月17日からはまた秋に向けてのお手入れが始まり、herbたちはすでにReady to go!!の状態をどの子もそれぞれ自分の足元に見せています。
私は乗り切れた今シーズンの前半を思い返しながら、11月までにやることは山ほどあり、頭の中は?
種?ニンニク?株上げ?さし木?冬超え?乾燥蒸留?エリア設定?工具のメンテナンス?。。。。と今年の晩秋、来年の早春へと思いを走らせています。
また、後半のレポートも引き続きしていきたいと思います。
全体的に遅れのない状態で秋を迎えていますので、私はこのまま気を抜かず転けないように頑張るだけ。。。
9月1日に迎える、二百十日まだまだ気候的には気を抜くことができないのですが、その時はその時と覚悟の上で圃場の管理を続けています。
herbたちは相変わらず余裕で蔓延り続け、彼らが自ら選んだ自生という生き方の前には壁がない様です😅